スピッツ「ラジオデイズ」
足が重くて 心も縮むような
そんな日々を拓く術を 授けてくれたのはラジオ
したたかに胸熱く 空気揺らしてくれるラジオ
あんまりラジオに縁のない人生を送ってきた(NHKの語学講座には大変お世話になっているけれど)。
夜ひとりで机に向かいながらイヤフォンをつないだり、読み上げられるお便りのラジオネームにどきどきしたり、耳に飛び込んできた知らない曲がとっても好きになったりというの、自分の通ってこなかった青春の味だなと思う。
想像で味わってみる。
たとえば、引退前の最後の部活の大会。目と肌に突き刺さる夏の眩しさ。
昼休みに購買で買うパンとジュース。いつも選ぶ同じ味。ごはんの匂いと喧騒。
学校の帰りに寄る駄菓子屋さん。ついに一度も当たりが出なかった棒アイス。
毎朝同じ時間の同じ車両に乗っていた、知らない学校の制服の子。いつもお手製らしきブックカバーを掛けた本を読んでいた。
そういうものたちと同じ、瓶詰めのラムネのビー玉だけ舐めているような、知っているけど知らないきらきらした味がする。
これはこれでレアな味だから、本物のラムネが羨ましいとまでは思わないけど。
今のわたしは、たまに、追いかけているアニメや舞台が配信しているラジオを、パソコンやスマホアプリで聴いたりする。
違うけど、ちょっとだけ、想像していた味がする。
そしてもう一曲、ラジオじゃないけど味方してくれるラジオの曲。
TOKOTOKO(西沢さんP)「NOW ON AIR!」
23時のエトセトラ | Album | Discography | TOKOTOKO(西沢さんP)/zawaso Official Website
逆境なんて何でもないくらい
全面的に応援しちゃうから
僕だけは信じてる
間違ってもいい、間違ったままで行こう
完全に個人的な解釈だけど、この曲はGUMIちゃんが歌ってくれるからこその心強さがあると思う。
自分のために存在している他者なんていない。
でも、あなたのなかのGUMIちゃんは、ボーカロイドは、キャラクターは、作品は、フィクションは、あなたのために、ここにいる。
そしてその向こうに、あなたの味方を世に送り出してくれたひとが、いる。
ラジオでも、ラジオじゃなくても、きっと「ノイズをかき分けて 鼓膜に届」く音がある。
運命なんてどうでもいいくらい
僕と君で繋いでいくStory
ねえ次は何をする?
はみ出してもいい、はみ出したままで行くよ