らいおんの瓶の中

手紙を海に流すように、いろいろな感想とか。

出会うとき、逸れるとき

不意に出会う「はじめまして」

数年ぶりに40mPのアルバムを聴いたら、初めて聴くみたいに新鮮なのに音も歌詞も勝手に思い出されてくるという、不思議な体験になった。
一回聴けば、ぜんぶ覚えていて一曲まるまる口ずさめる曲が幾つもある。

本当に偶然、「Melody in the sky」が今の自分にしっくりきてしまう。

 

こうやって不意に「初めまして」や「久しぶり」に巡り合えるのは、ひとにとっても作品にとっても、とても希望に満ちた、幸いなことだ。

「ミリオン/ワンズ」という曲を思い出す。

ミリオン/ワンズ/じん×kemu feat.初音ミク 収録アルバム『HATSUNE MIKU 10th ANNIVERSARY SONGS -ミラクルミライ-』 歌詞・試聴・音楽ダウンロード 【mysound】

君にいつか出逢う為に
きっと生まれた はじめまして
わたし きっと死なないよ
ここで君を まだ君を待ってる

初音ミクという存在と、彼女に思いを託してきたひとたちの姿が結晶化したような歌だ。
初音ミク10周年を記念するアルバム『HATSUNE MIKU 10th ANNIVERSARY SONGS -ミラクルミライ-』に収録されている。

マジカルミライ2017Blu-ray・DVDの特典だったこのアルバムを、円盤が手許に来てから一年くらい、聴けないで積んでいた。*1

でも、わたしにとっては、聴くべき時に出会う結果になった。

それはね 夢のように
当然のように ここに在って

崩れそうになる ときに
不意に 出会うんだ
「はじめまして」

 

 交わって逸れる道

『LIFE SIZE NOTE』が大好きでくりかえし聴いていて、友人に貸したらすごく気に入ってくれた思い出が、もう十年近く前になる。

『小さな自分と大きな世界』がリリースされたとき、今度はあちらから貸してくれたっけ。
(あんまり前のことだから、ちょっと記憶が怪しいけど) 

19's Sound Factory『キミとボク、まわるセカイ。』を聴いたとき、絶対その友人は気に入るなと思ったのに、そのときにはもう、日常的にやりとりをするような環境でも状況でも(そしてたぶん、関係性でも)なくなっていて、結局貸せなかったなあとか。

 

ひととの縁をつなぐことは、作品との縁を結ぶよりもずっと難しい。

たまたま運のいいことに、その子のことは、今も元気に充実した道を歩いていると知っているから、わたしはただ遠くから、これからも恙なく幸せであってほしいと祈っている。

……すぐ身体を壊しそうな生活をしているので、本当に気をつけてほしい。

 

描いていた いつかの未来を
掲げていた 確かな決意を
笑っていた 遠い思い出を
探していた あの世界を

思い出して 歩いていくよ

 

*1:『マジカルミライ』は、毎年ミクさんの発売記念日に合わせた日程で行われている、企画展とライブが合わさったイベントの名前